娘の【両大血管右室起始症】症状発覚から出産、入院、手術までの経緯まとめ

ほほなっつ

どうも!ほほなっつ(@mahi_x2)です。

娘は先天性心疾患『両大血管右室起始症』を患って産まれてきました。

妊娠発覚後、10週目の妊婦健診で胎児浮腫が見つかり、染色体異常の可能性がある事から羊水検査をし、心臓になんらかの疾患を持って産まれてくるとお医者様に告げられ、不安を抱えつつ出産。

正式に『両大血管右室起始症』と診断を受け、体重増加に伴い経過を見ながら手術に向けて準備してきました。

指定難病の大変珍しい病気ではありますが、同じ様な疾患を抱えて産まれてくる子供は年に数%ですが存在します。

そんな子供たちのママ(パパ)に向けて、我が家の娘の実例に習い、症状発覚から出産、入院、手術までの経緯をざっくりと紹介します。

目次

両大血管右室起始症とは

両大血管右室起始症(りょうだいけっかんうしつきししょう、とは、大動脈・肺動脈の両方の大血管が解剖学的右心室から起始する先天性心疾患である。一般に、大動脈と肺動脈のいずれかが完全に、もう一方の大血管の半分以上が解剖学的右室から起始するもの、あるいは両者併せて計150%以上が右室から起始するものと定義する。DORVの指す病態は幅広く、単一病名というよりむしろ心室大血管関係の一形態と捉えることも出来る

引用:Wikipedia

『両大血管右室起始症』と言う総称をつけられていますが、実際に娘の心臓で治さなければならない症状は、『心室中隔欠損』『肺動脈狭窄弁』の2つ。

心室中隔欠損症

心室中隔とは心臓の4つの部屋(右心房、右心室、左心房、左心室)のうち、右心室と左心室の間を隔てる筋肉の壁の事です。 心室中隔欠損はこの壁に欠損(あな)が開いている状態。

肺動脈弁狭窄症

肺動脈の狭窄を原因とする右心室からの血液流入を呈する心臓弁膜症。この結果、肺への血液流量が減少する。

正常では、右心室から肺へ送られる血液の量(肺血流)と左心室から全身へ送られる血液の量(体血流)は同じです。しかし、心室中隔欠損症がある場合、左心室から全身に血液を送ると共に、肺にも血液を送るようになります。

出生後に肺血管抵抗が低下し、肺に血液が流れやすくなる為、肺血流は多くなり、全身に流れる血液の量を上回る様になります。その結果、肺を行き来する血液の量が多くなり、心臓に大変な負担がかかります。

しかし娘の場合、肺動脈弁狭窄症があるため、肺に流れる血液は制限されます。狭窄の程度にもよりますが、肺に流れる血液が少なすぎると、全身に流れる血液中の酸素が少なくなる為、チアノーゼになります。また、肺に流れる血液が多すぎると、先に述べた心臓に大変な負担をかけてしまう症状に至ります。

病名発覚から出産まで

症状発覚から出産までの流れ
  1. 10週目の妊婦健診で胎児浮腫が見つかる
  2. 羊水検査で染色体異常なし
  3. 胎児ドックで心拍に異常あり
  4. 近所の産婦人科から東大病院へ移転
  5. 東大病院にて病名発覚
  6. 東大病院にて出産

通常、何も問題がなければ県内でも評判の高い産婦人科で出産を予定していました。

しかし、10週目の妊婦健診で胎児浮腫が見つかり、染色体異常の可能性がある事から羊水検査をする事に。

羊水検査の結果は染色体異常なしでしたが、先の検査で胎児浮腫が見つかっているので、胎児ドックを受ける事に。

胎児ドックを重ね、胎児の心拍が速い事から、染色体の異常がなくても心臓に異常がある事は間違いないと告げられ、今の施設では産んだ後の胎児のケアが出来ない事から、出産から、胎児の治療まで、全ての経過を大きな大学病院へ引き継がれる事になりました。

詳しい病名は大きな大学病院の検査で判明し、そこで改めて『両大血管右室起始症』という病名を告げられました。

予定日より2週間早くに無事出産。

産まれたばかりの娘はそのままNICUと呼ばれる、胎児集中治療室へ。

エコーをはじめ、あらゆる検査を受けた後、GICUと呼ばれる集中治療センターに移され、1週間ほどで退院。

月に一度の外来検査で経過観察し、娘の体重増加とサチュレーション(体内のヘモグロビンと結合した酸素量の割合)の変化の具合を見ながら手術の予定を組む事に。

自宅での経過観察から入院・手術まで

自宅にて体重増加とサチュレーションの経過を観察する事5カ月。

ここまで特に大きい異常も問題もなく、自宅で一緒に暮らしてこられました。

普段の生活で気をつける点は2つ!

  • 5分以上泣かせられない(泣くとサチュレーションが低下し、チアノーゼを起こしてしまう為)
  • 風邪を引かせられない(心臓に負担がかかり、症状が重篤化してしまう為)

この2点さえ気をつけてあげられれば、普通の健康な赤ちゃんと同じ様に外出も可能!

しかし、体重が5kgに達した頃から、体重増加に伴いサチュレーションの数値が低下し、家の中でも酸素マスクが外せない状態に。

いよいよ在宅酸素吸入がはじまります。

酸素ボンベは買取ではなく、TEIJINさんからレンタル。

家で使う据え置き用と、移動用の2種類が用意され、どちらも見た目はオシャレで軽く、移動も楽チンな優れ物。

カテーテル検査による2泊3日の入院

手術の日程を決めるにあたり、カテーテルによる心臓検査が始まります。

娘の太ももの内側からカテーテルを挿入し、より詳細な心臓の状態を把握する検査です。

麻酔による検査のため、3日間の付き添い入院が必要になります。

我が家には今年で2歳になる男の子がいるので、母親不在は手痛い問題でした。

いよいよ手術!術前説明で、娘の再手術の可能性が高い事を告げられる

いよいよ手術日が決定!

それにともない、担当医、心臓外科医の先生からそれぞれ説明を受け、手術前日にも執刀医の先生から手術の詳しい内容説明を受けました。

その内容ざっくりまとめると、娘の手術は、胸を縦からまっすぐ切って行う『正中切開』で行われるという事。

手術による死亡率はおよそ1〜2%。

手術中や術後に起こりうる合併症についても2度ほど繰り返し説明を受けましたが、とくに心配されるのは合併症のリスクだということでした。

手術は2回にわけられて行われる可能性もありましたが、最終検査の結果、うちの子は幸い1回の手術で済み、肺動脈狭窄の方もパッチで拡張する術式に決定。

しかし、心臓の穴を塞いだり、弁を形成するために使われるパッチは、年月とともに劣化するので、いずれ再手術が必要になる可能性が極めて高いということ。

理想はやはり一回の手術で全て終わらせられる事だったのですが、ともあれまずは明日の手術が何事もなく無事に終わる事を祈るばかりです!

まとめ

【両大血管右室起始症】症状発覚から、出産、入院、手術までの経緯をざっくりまとめてみました。

\手術から、新たな症状発覚、PICU入院、その後の経過はこちら/

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