バンクシア オキシデンタリスは、鮮やかな赤い花を咲かせる品種で、西オーストラリア州南部の湿地帯に自生することから『レッドスワンプバンクシア』という俗称がつけられています。
スワンプと言うと、日本に流通するバンクシアの中でも“最強”との呼び声高いバンクシアロブル(スワンプバンクシア)が有名。
ロブルがあれだけ育てやすいなら、きっとオキシデンタリスも育てやすいはずと栽培を始めたところ、数ヶ月であっさり枯らしました。
スワンプという名に惑わされましたが、くさってもオーストラリア西部出身のバンクシアだということですね。
この失敗を糧に2代目オキシデンタリスをお迎えししてリベンジに励んでいます。
この記事では、1度枯らして学んだ『バンクシア オキシデンタリス』の育て方と成長記録を紹介しています。
バンクシア オキシデンタリスの成長記録
枯らしてしまった1代目オキシデンタリス
静岡のお花屋さんから取り寄せてもらったバンクシア オキシデンタリス
高さはありますが全体的にひょろっとした印象の中苗でしたが、
福岡県久留米市で主にオーストラリア、南アフリカ原産の植物を中心に花木、果樹苗の生産をしている「俊峰園(しゅんぽうえん)」さんのタグが付いているのを確認して即決。
俊峰園さん出身の苗はわが家でもたくさん育てていたので安心感が違います。
ひょろひょろの苗でしたが頭はもっさもさ。枝ぶりは◎
まだ寒さの残る春先にも関わらず成長点に動きあり。
軽く剪定したところ、新たに4本の新芽が顔を出しました。
まだ植え替えしたばかりと聞いてた通り、根の方の動きはそれほど活発ではなく、吸水はややゆっくりでした。
このまま2ヶ月ほど様子を見て、ある程度根が張ってきたことを確認してルーツポーチ2ガロンへ植え替え。
今にして思えばこれが余計だったのかも知れません。
急な環境変化で枯れた
季節は梅雨。
しばらく蒸し暑い曇り空の日が続いた後の急な晴れ間、その時の強すぎる日差しに当てられて蒸れた様子。
みるみるうちに葉がくるくる萎れて、ドライフラワーのようにパッサパサの状態に変化。
鉢増ししたばかりで土も一切乾いておらず。
急な環境の変化と、運悪くそのタイミングで大きな鉢に植え替えたばかりの土には、たくさんの水分が残ったままの状態。
典型的な「蒸れ」による枯死をおこしたとみてまず間違いなさそうです。
赤い花を咲かせる気まんまんでいただけに、しばらくこの現実を受け入れることができませんでした。
リベンジ!オキシデンタリス
現実を受け入れてからの行動は早かったです 笑
四国ガーデンさんのネットショップにて、ずっと欠品していたバンクシア オキシデンタリスの再販が始まったのを確認して即購入。
さらにタイミングを同じくして、行きつけの園芸店で格安で売られているオキシデンタリスの小苗を発見し、これも購入。
かくして新たに2本のオキシデンタリス(小苗)お迎え。ここからがリベンジ!
5号スリット鉢の小苗ではあるものの、成長期の夏につき伸びるのがとにかく早く、30㎝ほどだった樹高もお迎えからわずかひと月余りで倍のサイズにまで成長。
ハサミを入れてから側芽が出てくるスピードまで早いです。
成長の早さもさることながら、土が乾くペースも尋常なく早いので水やりの頻度も高め。
秋になったら鉢増ししたいところですが、前回の轍を踏まないよう鉢のサイズアップは慎重に行うつもりです。
バンクシア オキシデンタリスの苗は、『四国ガーデン』さんのネットショップで定期的に販売されています。
バンクシア オキシデンタリスの特徴とわが家の管理方法
学名 | Banksia occidentalis |
タイプ | ヤマモガシ科 |
原産地 | 西オーストラリア州南部の海岸沿いに点在する低地の湿地帯 |
耐寒気温 | -5℃前後 |
開花期 | ー |
日照 | 日向むき |
バンクシア オキシデンタリスは明るい緑色の細い葉に、鮮やかな濃いピンク色〜赤い花を咲かせる、オーストラリア西部原産のバンクシアです。
お花の参考イメージ
葉の雰囲気はヘアピンバンクシアにそっくりですが、オキシデンタリスの方が葉一本一本がややカール気味。
現地の写真を見るとピンっとしてるので、葉のカールは日本の高い湿度が関係しているのかもしれません。
樹高幅はそれぞれ4-6mほどに成長する低木(鉢植えではその限りではない)。
また、リグノチューバは持ちません。
この魅力的な赤い花は本場オーストラリアでも切り花として人気が高く、多く流通しています。
残念ながら日本ではほとんど見かけることができませんが、四国ガーデンさんや俊峰園さんのおかげで、苗の流通は増えてきた様子。
オーストラリア西部出身のバンクシアの中では比較的栽培は容易だと言われていますが、わずか数ヶ月で枯らしている立場で言わせてもらうと油断大敵です。
育てる環境
わが家の栽培環境は、千葉県の比較的温暖な地域で、夏の最高気温は38度、冬の最低気温は-3度ほど(年に1〜2回あるかないか)の環境で、北風の当たらない南向きの庭、もしくは軒下にて育てています。
湿地帯に自生していることから、レッドスワンプバンクシアの俗称をもっており、湿った土壌にもある程度適応すると言われています。
栽培環境は冷温帯、もしくは地中海性気候で最もよく育つとされる一方で、 湿度の高い日本の夏のような環境では突然死のリスクを抱えています。
わが家では、オキシデンタリスを年間を通して軒下で管理しています。
鉢植えでの管理が基本となりそますが、他のオーストラリア西部出身のバンクシアの中では地植えでの成功率にも期待が持てそうです。
どちらの場合でも水はけには拘りたいです。
わが家では鉢植えでの管理ですが、せっかく2株もあるので、ゆくゆくはどちらか片方を地植えチャレンジに回すつもりです。
用土
5号ポットで迎えたバンクシア オキシデンタリスの土には【四国ガーデンオリジナル】ネイティブプランツ専用培養土が使われていました。
現地の育て方を調べてみても、「水はけの良い砂質の土壌で最もよく育ちます」と書かれているように、四国ガーデンさんの土も水捌けに優れており、東西問わずどのバンクシアにも使えます。
もちろんバンクシア意外のオージープランツにも◎
水やり
バンクシア オキシデンタリスの水やりは、土の表面がやんわり乾いたタイミング、もしくは鉢を持ち上げてみて少し軽くなったと感じたタイミングで与えています。
基本的には日当たりと風通しの良い場所で管理しているので、水の乾きも早く、夏の晴れた日では朝あげても夕方にはもう乾いてしまってます。
夏場の水やりは早朝5時台(6時以降はもう30度に迫る暑さなのであげません)。
タイミングを逃してしまった場合は仕事から帰宅する夜間20時台に潅水。
一度蒸れによる根腐れで枯らしているため、潅水の時間帯とタイミングにはやや慎重です。
肥料
バンクシア オキシデンタリスの肥料には『両筑プランツショップ』で購入した、リン酸をほとんど含まない「グレヴィレア バンクシア専用肥料」を定期的に与えています。
この肥料はその名の通り「プロテオイド根」をもつバンクシアにも安心して与えることができる配合で作られています。
固形肥料の他に、2価鉄イオン[Fe2+]を供給してくれる『鉄力あくあ』と
植物を超元気にしてくれる活力剤『HB101』を株の様子を観察しながら与えています。
剪定
剪定しなくても勝手に分岐してよく茂りますが、剪定適期に切ってあげるとその都度ボリュームが増すと思われるほど樹勢の強い品種です。
リグノチューバを持たない品種なので、強すぎる剪定は行いませんが、
ほっとくと上に上に高く伸びるので、サイズコントロールを目的とした剪定はつど行なっています。
枯らしてみて初めて気づくことがある
バンクシア オキシデンタリスはレッドスワンプバンクシアと名がついてるだけあって強くて育てやすく、水やりにも気を使わない品種である…と、枯らす前は本気でそう思っていました。
実際蒸れによる根腐れであっという間に枯らしてみてわかったことは、
湿地帯に自生してるとはいえ、そこはあくまでオーストラリア西部での話であって、日本で栽培する場合は他のオーストラリア西部出身のバンクシアの扱いとそう大差ないんだということ。
少なくともわが家の環境では、思考停止で水やりしながら育てられるほど、イージーな品種ではないことを、枯らしてみてわかりました。
こうなってくると是が非でもオキシデンタリスの赤い花を見たくなります。
開花に立ち会えるその日まで、何度でもリベンジしていくつもりです!
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