今回紹介したいバンクシアは『バンクシアカレイ(レッドランタンバンクシア)』
バンクシアカレイまたの名をレッドランタンバンクシアは、その名の通り真っ赤な花を垂らすように咲かせる珍しいバンクシアです。
カレイの苗は日本での流通もほとんどなく、切り花でも一切見かけない未知なる品種ですが、
日本でも十分育てられるポテンシャルを秘めており、珍しい真っ赤な花はとても魅力に富んでいます。
この記事では、バンクシア カレイの特徴と1年育てた感想、成長記録を紹介しています。
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バンクシア カレイの成長記録
バンクシアカレイ現在の様子
こちらがわが家のカレイの今現在の様子です。
鉢は約1年前にお迎えした当時のまま5号スリットで、水管理がしやすいのでギリギリまで鉢増しはしません。
幾度か剪定も重ねており、枝葉も増えて順調に育っています。
サイズは横にも縦にも1年で倍以上大きくなりました。
お迎え当時の様子
こうして見るとずいぶん小さいですね。幹も鉛筆ほどの太さくらいしかありません。
ほとんど全ての葉が新芽みたいな状態で柔らかく、色も抹茶色。
葉全体に産毛がびっしり生えています。
この頃はまた1本立ちの状態。
成長期の発育が良く、初夏にお迎えしてから寒さの厳しさが増す12月後半頃まで成長を続け、気がついたら自然に分岐した樹形になっていました。
思った以上に強そうで成長も早いので、もしかしたら近年中に花が見られるかも!と期待を寄せているバンクシアの一つです。
バンクシア カレイの特徴とわが家の管理方法
学名 | Banksia caleyi |
タイプ | ヤマモガシ科 |
原産地 | 西オーストラリア州南部 |
耐寒気温 | -5℃前後 |
開花期 | 5月〜10月 |
日照 | 日向むき |
お花の参考イメージ
バンクシアカレイは別名レッドランタンバンクシアとも呼ばれる通り、赤提灯のような真っ赤な花がぶら下がるように付くのが特徴。
ペンデュラタイプのバンクシアは種類も少なくとても珍しい品種です。
平均樹高2mほどの低木で、ブッシュ状に育ちます。
ペンデュラタイプのバンクシアだとカレイの他にはヌタンスが有名ですが、垂れ下がる花の姿形は似てても葉のタイプが全く異なります。
ヌタンスはどちらかというとエリシフォリアやビオラセアのような細い葉が密集したトゲトゲ系なのに対して、
カレイはバンクシアでよく見かけるタイプの鋸葉タイプ。
一見ツヤツヤしてそうな葉ですが、よく見るとうっすら細かな産毛に覆われており、新芽はやや黄土味を帯びています。
気難しいとされるオーストラリア西部出身のバンクシアではありますが、
生産者様のサイトによると、
立ち枯れを起こすフィトフィトラ菌に耐性を持っており、栽培しやすいバンクシアのひとつである。
四国ガーデン
とのこと。
なんとなく葉の雰囲気が西系最強との異名を持つ『バンクシアミーディア』にそっくりなので、
カレイも相当高いポテンシャルがあるのではと個人的にも期待しております。
実際に1年間育ててみても特に危うい場面もなく、ここまで順調に生育しています。
育てる環境
わが家の栽培環境は、千葉県の比較的温暖な地域で、夏の最高気温は38度、冬の最低気温は-3度ほど(年に1〜2回あるかないか)の環境で、北風の当たらない南向きの庭、もしくは軒下にて育てています。
わが家のバンクシアカレイは、日当たりと風通しの良い軒下に置いて管理しています。
1年を通して屋外管理ではありますが、雨、霜には当ててません。
梅雨から真夏の強い日差しを直接受けると株にダメージを与えてしまうので、その季節の軒下には遮光ネットかけて午後からの日差しをガードしています。
また、寒い冬の季節にも屋内に入れることはありませんが、鉢ごとルーツポーチに入れて株を寒風からガードしたり、寒波襲来時には軒下ごと不織布のカバーをかけたりと、季節に応じた対策は行っております。
用土
バンクシアカレイの土には【四国ガーデンオリジナル】ネイティブプランツ専用培養土を使っています。
四国ガーデンさんからお迎えしたカレイの土を深く観察してみたところ、どうやら海砂が多く配合されているようで、鉢を持ち上げてみるとずっしり重たく感じました。
砂が配合されているため、水の乾きを鉢の重さで確認するのがやや難しく、最初のうちは水やりのタイミングに慣れるまで時間がかかりました。
水やり
バンクシアカレイを1年育ててみて感じたのは、オーストラリア西部出身のバンクシアの中では、水やりにそこまでシビアな調整は必要ないかもしれない・・・かもしれない。
砂が入っているので持ち上げ確認が難しく、土の表面をみたりスリット鉢の側面の隙間から覗ける土の色を見て、水やりタイミングをはかっています。
とにかく水捌けの良い土(砂)が使われているので、乾かす〜水やりのサイクルも早いです。
真夏は他の西バンクシア同様に夏眠するかもしれないので、吸水の様子を注意深く観察して、もう少し水を絞るかどうか判断してこうと思います。
肥料
バンクシアカレイの肥料には『両筑プランツショップ』で購入した、リン酸をほとんど含まない「グレヴィレア バンクシア専用肥料」を定期的に与えています。
この肥料はその名の通り「プロテオイド根」をもつバンクシアにも安心して与えることができる配合で作られています。
固形肥料の他に、2価鉄イオン[Fe2+]を供給してくれる『鉄力あくあ』と
植物を超元気にしてくれる活力剤『HB101』を株の様子を観察しながら与えています。
剪定
剪定すればするだけ枝葉のボリュームも増え、幹も太くなるので積極的に切っていきたいところですが、
繊細なオーストラリア西部出身のバンクシアなので切る際はタイミングと株の状態をよく観察して切ってます。
わが家では、まだ根がお休みしている2月頃に長い枝をカット。暖かくなり株が動き出す季節になると切った箇所からしっかり分岐し、無事ボリュームアップしてくれました。
赤い提灯みたいな花をお庭で鑑賞したい
1年育ててみてわかったのは、日本の過酷な環境でもしっかり適応して、成長期も長い印象のバンクシアカレイ。
花のインパクトに比べるとそこまで特徴のある葉でもないので、ここはやはり開花一本狙い!
いつか赤い提灯みたいな花をお庭で見られる日を夢見て。記事は随時更新で写真も追加してまいります。
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