今回紹介したいプロテアは『プロテア ピンクパール』
薄ピンクの苞葉が柔らかに照り輝く様はまさにピンクパール。これほどまでに名前負けしない品種が他にあるだろうかと言わんばかりの気品に溢れた美しい品種です。
日本でも流通はあるものの、その数は決して多くはなく、いったい何人の人がこのプロテアを育てているのか。何人の人がこのプロテアの魅力を知っているのか。
流通の少なさから、育て方をはじめとする情報もほとんど無いのが現状です。
この記事では、『プロテア ピンクパール』特徴と育て方、成長記録を紹介しています。
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プロテア ピンクパールの成長記録

オージープランツの世界にどっぷりハマって数年経ちますが、この幻のプロテアとの出会いは1度しか経験したことがありません。
プロテアの中には流通が極めて稀な極レア品種がいくつかありますが、このピンクパールも間違いなくその中の一つとなります。
奇跡的に出会いがあり、わが家にも光り輝くピンクパールがおります。

薄ピンク色の花を咲かせるピンクパールですが、パールとつく名前は伊達ではなく、光が当たると本当に花と葉が輝いて見えるんです。特に葉はエッジの部分が白く発光して見えます。
細かな産毛(トリコームだったかな?)が葉にも花にもぎっしり付いていて、それが光を吸収して輝いてみえる仕組みです。神秘的ですね。
この産毛、待機中の水分を取り込むために付いているそうで、水に濡れるとゴワゴワになるばかりか葉から取れてしまいます。
なのでこの発光感を大切にしたいのであればこのピンクパールの栽培場所は自ずと屋根下や軒下一択となります。
余談ですが、このトリコームがぎっしりついた植物は蒸れに弱い印象を受けるので、例に漏れずこのピンクパールも梅雨〜夏場の管理には気を使うかもしれません。

5号鉢でお迎えしたピンクパールですが、かなり思い切ったサイズアップとなるルーツポーチ2ガロンへ鉢増し。
と言うのもこの株、花芽が3つも形成されていながら根っこは完全に回り切っており、どう見ても7号サイズ以上が適正サイズという根鉢の状態。
花芽の数からして容量の微増では水不足に陥りそうと判断してこうなりました。

こちらはまだ硬い蕾。色が黒くて一見枯れていそうな花芽ですが、ピンクパールはこれでいてしっかり生きてます。これがスサラやジュリエットであればとっくに見切りをつけている見た目です。

ルーツポーチ2ガロンへの鉢増しが功を奏したか、元々咲き切っていた花芽が終わるタイミングで、まだ硬かった2つの蕾も無事開花。

先始めは比較的濃いピンク色。花の雰囲気としてはピンクアイスのような見た目です。


開花のピークになると色が抜けて薄桃色〜クリーム色に褪色。この頃もとても儚げで魅力的です。
そして相変わらずエッジは輝いて見えます。
花を一通り楽しんだところで切り戻して株をリセット。今回の剪定では翌年花芽をつけそうな枝を残してみました。
プロテア ピンクパールの特徴とわが家の管理方法

| 学名 | Protea ‘pink pearl’ |
| タイプ | ヤマモガシ科プロテア属 |
| 原産地 | 南アフリカ |
| 耐寒気温 | -5℃前後 |
| 開花期 | 6月〜9月 |
| 日照 | 日向むき |
日本に流通するプロテアの中でもレア品種に位置付けられるピンクパールは、その名の通り薄ピンクの苞葉が柔らかに照り輝く品種です。
花も葉も白い毛(トリコーム)に覆われており、光にあたると株全体が輝いて見える様相はまさに真珠のような美しさ。
お花の参考イメージ

葉のイメージ

最終的な樹高幅は2mほどと日本の住宅事情にマッチしたサイズ感も魅力ですが、流通は極めて稀で、この品種を探していても何年も出会えないなんてこともザラです。
育てやすさはプロテアの中では普通〜やや難しいといった位置づけ。環境が合えば長く育てられる反面、花を咲かせるのが比較的難しいといった印象の品種になります。
育てる環境
わが家の栽培環境は千葉県の比較的温暖な地域で、夏の最高気温は38度、冬の最低気温は-3度ほど(年に1〜2回あるかないか)の環境で、北風の当たらない南向きの庭、もしくは軒下にて育てています。
わが家では、プロテア ピンクパールを1日中日の当たる南向きの軒下で育てています。
ピンクパールは風通しが良く、1日中日の当たる環境でよく育ちます。ただし、日本の場合は夏が暑すぎること、日差しが強すぎることで葉が焼けたり花芽が固まって開かないなど、必ずしも屋外栽培が適しているとも言い難い昨今の状況です。
軒下や遮光シートの使用など、夏は暑さや強すぎる日差しから守れる環境であると安心して育てることができます。
冬の寒さには比較的強く、霜や寒風にもある程度耐えます。少量の積雪であれば問題ありませんが、何日も雪に覆われたりすると枝が折れることもあります。
生育速度は比較的穏やかで、1年育てても全体のシルエット感はそれほど大きくは変わりません。
花芽はつきやすいですが最後まで綺麗に咲かせるとなると話が変わり、途端に難しくなります。
プロテア ピンクパールの栽培は水分量と日当たりが人の手でコントロールできる鉢植え管理が適しています。
蒸れやすい品種なのでもし地植えするなら十分株間を空けて風通し良く管理すること、かなり水捌けよく土壌改良しておくことが絶対条件となり、それでも長く育てるには天候頼り、運の要素が重要になると思います。
用土
プロテア ピンクパールは深く砂質で水はけの良い土壌を好み、pHは5~6の弱酸性が適しています。
プロテアをはじめオージープランツの土の配合では、鹿沼土をメインに赤玉土、軽石、ピートモス、堆肥などのブレンドが定番ですが、
わが家では、プロテアやグレビレア(一部例外あり)の土には市販の培養土をベースで使うことが多いです。
わが家が使っているベースの培養度
上記の培養土をベースに、鹿沼土、軽石(パーライト、日向土)、ベラボンなどを適宜配合した土を使用。
風通しと日当たりのいい場所で管理することが前提ですが、プロテア ピンクパールの土はいかにも水捌け重視のサラサラした配合よりも、多少水保ちと肥料保ちのいい培養土の方が生育も良く、水管理も楽な印象です。
水やり
プロテア ピンクパールへの水やりは、鉢植えであれば土の表面がやんわり乾いたタイミング、もしくは鉢を持ち上げてみて少し軽くなったと感じたタイミングで与えると良いです。
水を好む植物であること、特に花芽を形成するタイミングと花芽を膨らませているタイミングは普段に増して水を欲しがるため、土が湿っていようと毎日灌水を行うようにしています。
花芽を形成している夏場に一度でも水を切らすと開花は絶望的と思っていいほど、水切れにはシビアです。
特にピンクパールは花芽を綺麗に咲かせることが至難の業となります。
前述したとおり水切れさせると花芽の成長は止まってしまうのですが、蒸れやすいピンクパールは夏の過剰な水分量に注意が必要となります。
この水の匙加減が難しく、環境の変化にも敏感なため、花芽がついても夏に咲き切らず、悔しい思いをした方も少なくないはずです。
肥料
プロテアの花を翌年も咲かすために、生育期に定期的な追肥が欠かせないと私は考えています。
たとえばお迎えしたプロテアの苗の表土にご注目。
厚い苔の層がびっしりと表土を覆っている様子から、生産者様のところでは定期的な液肥の散布が行われていることがうかがえます。
水捌けの良い土に、定期的な液肥により安定した花芽の形成をもたらせていると推測するのですが、それはプロだから成せる業。
素人が狙ってプロテアの花を咲かせることは難しいので、その確率を少しでも上げるため、わが家では緩効性の固形肥料と液肥、活力剤を定期的に与えています。
使っている肥料はこちら
固形肥料に『両筑プランツショップ』のリン酸をほとんど含まない「グレヴィレア バンクシア専用肥料」をチョイス。
この肥料はその名の通り「プロテオイド根」をもつ一部ヤマモガシ科の植物にも安心して与えることができる配合で作られています。
固形肥料のほか、春と秋には1週間に1度のペースで、リン酸成分の高くない芝用の液肥と近年話題のバイオスティミュラント活力剤を併用して与えています。
プロテアは栄養が不足すると葉色が黄色くなったり花芽がつかなかったりと、そのサインが顕著に現れます。
また、暑い夏、寒い冬を乗り切るためにも活力剤の散布も心強い味方となるので、プロテア栽培には積極的に使っていきたいアイテム達です。
剪定
プロテア ピンクパールの剪定は、開花後の剪定と、生育を促進するための剪定があります。
開花後の剪定
- 開花が終わったら、任意の位置で切り戻し(剪定)します。
- これにより、翌年の開花に向けた準備を整えることができます。
生育促進のための剪定
- 伸ばし放題にしてしまうと花芽がつきにくいことがあります。
- 1年に数回、剪定することで、剪定した部分から花芽が伸びてきます。
- 剪定によって株の生育を調整し、花をたくさん咲かせるように促すことができます。
プロテア ピンクパールは蒸れやすい品種ですので、不要な葉や新芽は適宜間引いて常に風通しをよくしておくと綺麗な葉や花芽を傷めるリスクを抑えることができます。
本格的な剪定は花後、葉が残る任意の位置で切り戻します。株が健康であれば基本どこで切っても大丈夫です。
プロテア ピンクパールを実際に育ててみた感想
成長スピードは緩やかながらも、比較的育てやすいかなという印象を受けます。
花芽は付きやすいものの、最後まで綺麗に咲かせることが難しく、花芽をつけているタイミングが夏であるため、灌水のタイミングと匙加減に慣れが必要となります。
花の美しさもさることながら、葉だけでも十分鑑賞価値のある魅力に富んだ品種です。そもそも滅多に手に入らないレア品種のため、出会った瞬間連れ帰ることをお勧めします。
枯らしたら次いつ出会えるか全く読めない品種につき、ひとまず長生き優先でいつかまたあの美しい花が見られたら良いなというスタンスで育てていくつもりです。











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