今回紹介したいバンクシアは『バンクシア バクステリ』
バクステリは切り花でよく見かける人気の品種ですが、育てるのが難しいとされているオーストラリア西部出身のバンクシアの一つ。
ところがここ最近、Instagramの投稿で開花報告をちらほら見かけることも増え、
ともすればお迎えしない手はないと、わが家でも育ててみることにしました。
この記事では、『バンクシア バクステリ』を苗から育てた感想と成長記録を紹介しています。
バンクシア バクステリの成長記録
今回は小苗ではなく、そこそこ育ったバンクシア バクステリの中苗を購入。
タグを見るに「早野園芸」さんの苗です。
早野さんの苗はわが家でもたくさんお世話なっており(お世話しており)、バンクシアだとブレクニフォリアやビオラセアも早野園芸さん出身。
もちろんどの苗も元気に育ってます!
このバクステリ、行きつけの花屋さんで「花芽付き!」ということで売られていたのですが、お迎えしてみると残念ながら葉芽でした 笑
なんにせよ、このサイズだったら近い将来もしかしたらもしかするかも!?
新しい葉は末端の先端から成長し、さび色で、適度に毛が生えており、触り心地はとても柔らかいです。
成熟した葉は長さ150㎜に成長し、硬く鈍い緑色になり、三角形の裂片が目立ちます。
迎えた季節が梅雨前ということもあり、しばらくは軒下での管理になります。
日照時間よりも雨に当てないこと、蒸れ防止を優先。何せ根腐れ菌に弱い子ですから。
やっぱり花芽なのかも!?と、あきらめ悪く期待していたてっぺんの成長点。
しばらく成長を見守っていたのですが、
開いてみるとやはり花芽ではなく葉芽のようでした。残念!!!
夏場は午前中しか日の当たらない軒下管理ですが、それでもお迎えしてからわずか2ヶ月あまりですくすくと成長している様子。
この調子だと、本当に来シーズンワンチャンあるかも知れませんね。
バンクシア バクステリの中苗は滅多に出回りませんが、小苗であれば『四国ガーデン』さんのネットショップにて定期的に販売されています。
バンクシア バクステリの特徴とわが家の管理方法
学名 | Banksia baxteri |
タイプ | ヤマモガシ科 |
原産地 | オーストラリア西部 |
耐寒気温 | -5℃前後 |
開花期 | ー |
日照 | 日向むき |
バンクシア バクステリは毛むくじゃらの茎、鋸状の三角形の葉、そして枝の先に生える楕円形の花穂にレモンイエローの花が咲くとても魅力的な品種です。
鳥の巣のような花を咲かせることから、この名が付けられたそう。
日本でも切り花やドライフラワーとしての流通が盛んに行われていますが、苗の流通は稀。
お花の参考イメージ
バクステリの花は色気と存在感が抜群!
数あるバンクシアの中でも特に人気の高いお花と言うのも納得です。
ドライフラワーの状態
花は葉はドライフラワーとしても相性が良く、鑑賞期間が長いのも魅力。
ネイティブの香りに包まれる生花も素晴らしいですが、私は個人的にこのドライフラワーの状態に変化したバンクシアが特に好きで惹かれます。
育てる環境
わが家の栽培環境は、千葉県の比較的温暖な地域で、夏の最高気温は38度、冬の最低気温は-3度ほど(年に1〜2回あるかないか)の環境で、北風の当たらない南向きの庭、もしくは軒下にて育てています。
わが家では、バンクシア バクステリを軒下で管理しています。
夏は遮光+サーキュレーターを回して暑い空気の滞留を防いで蒸れ対策。
冬は株元にマルチング+鉢ごとルーツポーチに入れて保温。
水やりは鉢を持ち上げて軽くなったタイミングで、暑い時間帯に水分が残りすぎない量を意識して灌水しています。
特にこの品種は根腐れをおこしやすいため、水はけの良い土に植え、夏の間は水切れしない程度に水を絞った灌水を心がけています。
やや過保護気味で管理しているわが家ですが、中には地植えで花まで咲かせるガーデナーも!
成長は早いので、その環境に一旦慣れてしまえばみるみる大きく育ちます。
用土
バンクシア バクステリは深く砂質で水はけの良い土壌を好み、pHは5~6の弱酸性が適しています。
わが家では、硬質鹿沼土と硬質赤玉土の小粒をベースに、腐葉土と軽石(パーライト、日向土)、川砂などを配合した、水捌けのいい土を使用。
蒸れに弱く、根腐れ菌への耐性も低いので、水分を多く含まないようやや小さめの鉢にで管理しています。
水やり
バンクシア バクステリの水やりは、土の表面がやんわり乾いたタイミング、もしくは鉢を持ち上げてみて少し軽くなったと感じたタイミングで与えています。
軒下の奥側で管理しているため、日照は午前中のみです。
それでも夏場は1日で乾いてしまうため、水切れには十分注意しながらも、日中の水分量が多くならないよう気をつけながら水を与えています。
肥料
バンクシア バクステリの肥料には『両筑プランツショップ』で購入した、リン酸をほとんど含まない「グレヴィレア バンクシア専用肥料」を定期的に与えています。
この肥料はその名の通り「プロテオイド根」をもつバンクシアにも安心して与えることができる配合で作られています。
固形肥料の他に、2価鉄イオン[Fe2+]を供給してくれる『鉄力あくあ』と
植物を超元気にしてくれる活力剤『HB101』を株の様子を観察しながら与えています。
剪定
花後に切り戻し剪定を行うと、新しい成長と花が咲きやすくなるそうですが、この品種はリグノチューバを持たないため、葉を残さないような強い剪定はリスキーです。
軽い剪定に対する動きは早く、切れば切るほどボリュームも出やすくなります。
我が家のバクステリは現在2本立ちで、高さも1mを超えているためそろそろ花芽をつけてもおかしくないところまで来ています。
開花まで最短距離で育てたいと思っているので、あえて鋏は入れずにこのまま見守るつもりです。
バクステリを実際に育ててみた感想
弱い弱いと散々聞いてお迎えを避けてきたバクステリでしたが、
やはり花が魅力的で、これがお庭で咲いたらどれだけ素敵かと想像したら、もうお迎えしてしまいますよね。
実際に数ヶ月育ててみた感想は、成長期はよく水を吸い、その分だけよく伸びるなということ。
弱いかどうかは流石に今の段階では判断できませんが、真夏の夜にクタっとしている新芽の様子をみると、やっぱり暑さと蒸れは苦手なんだろうなと言った印象です。
引き続き、なるべく涼しい環境で様子をみつつ、成長点が膨らむたびにドキドキしながら育てていこうと思います。
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