今回紹介したいバンクシアは『バンクシアペティオラリス』
バンクシアペティオラリスはブレクニフォリアやレペンスなどと同じく、バンクシアの中でも珍しい這うタイプのバンクシア。
シダのような葉が特徴のブレクニフォリアと比べて、ペティオラリスの葉は切れ込みの少ないシンプルな形状で
うっすらと白い生毛に覆われた表面は光にあたると青っぽく、裏はシルバーかかった爽やかな見た目が涼やかで美しい品種です。
花がなくても庭に映えるので、わが家はロックガーデンの前列に地植えして育てています。
この記事では、『バンクシアペティオラリス』を地植えで育てた感想と成長記録を紹介しています。
バンクシアペティオラリスをロックガーデンに地植え
わが家では、迎えて2年目になるバンクシアペティオラリスを地植えで育てています。
お迎え当時の様子
四国ガーデンさんでペティオラリスの小苗を購入。
小さいながらも葉はしっかり立っており、ハリ艶も申し分ありません。
時期が梅雨だったので蒸れや傷みが心配でしたが、新芽も展開しており、状態の良さが見て取れます。
この時点ではまだ茎の長さも1㎝にも満たないサイズ。
お迎えから半年後に地植え
梅雨に小さな苗の状態でお迎えして、その年の8月に地植えを敢行
まだまだ残暑の続く気温も湿度も高い時期でしたが、なんとか無事に定植することができました。
ロックガーデンにペティオラリスのエキゾチックな雰囲気がよく合います。
もう少し成長したらグランドカバーとしても活躍してくれそうです。
しばらく経って根の状態も落ち着いたのか、真っ赤な新芽が上がってきました。
ここから冬も成長を止めることなく、やんわりですが順調に成長を続けて2年目の夏を迎えました。
地植えから半年経過
地植えしてから翌年の夏。
長く伸びた一本の茎からはたくさんの葉も伸びて、順調に育っている様子。
このペースで順調に育てば来年の春頃には可愛い花芽が見られるかも・・・
そんな期待を膨らませつつ、引き続き観察を続けてまいります。
バンクシアペティオラリスの苗は、『四国ガーデン』さんのネットショップで定期的に販売されています。
バンクシアペティオラリスの特徴とわが家の管理方法
学名 | Banksia petiolaris |
タイプ | ヤマモガシ科 |
原産地 | 西オーストラリア |
耐寒気温 | -5℃前後 |
開花期 | ー |
日照 | 日向むき |
海外の写真を見たところ、成長過程で花の色が異なり、イエロー、グリーン、ブラウンとどの段階も鮮やかな印象でした。
お花の参考イメージ
成長スピードが早く、地植えしてからもすくすくと育っているので
近い将来この花が庭のロックガーデンで堪能できる日が来るかもと、期待しながら育てています。
白い生毛に覆われた葉も印象的でとても美しいのですが、同じような這う性のブレクニフォリアやレペンスと比べるとややシンプルで迫力に欠けるかも知れませんが、個人的にはこの涼しげな葉の雰囲気も気に入っています。
育てる環境
わが家の栽培環境は、千葉県の比較的温暖な地域で、夏の最高気温は38度、冬の最低気温は-3度ほど(年に1〜2回あるかないか)の環境で、北風の当たらない南向きの庭、もしくは軒下にて育てています。
わが家では、地植えでバンクシアペティオラリスを育てています。
午前中のみ日があたり、午後になるとやんわり日陰の面積が増えて西日は完全に当たらないスペースに定植。
ペティオラリスの現地の様子を写真で見てみると、高木の足元だったり半日影のような場所に生えてる写真をよく見かけたので、フルサンというよりも若干シェード掛かった場所のが適しているのかも知れません。
ペティオラリスはアルカリ性の土にも順応するそうで、環境適応能力も高く性質も丈夫な印象を受けます。
1年間育ててきた様子から、夏も冬も屋外で問題ありませんでした。
水はやや控えめに管理していますが、同じく地植えで育てているブレクニフォリアやレペンス同様、特に気を使うこともなく、オーストラリア東部出身のバンクシアたちと同じような感覚で育てています。
レペンスに比べると成長はやや早め。小さい苗ながらもすくすくと育ち順調に葉の数も増やしています。
用土
5号ポットで迎えたバンクシア ペティオラリスの土には【四国ガーデンオリジナル】ネイティブプランツ専用培養土が使われていました。
地植えする際に使った土も、なるべくこの専用培養土に近しい配合の土を自作して植えました。
硬質鹿沼土(小粒)をベースに、腐葉土、パーライト、軽石(小粒)川砂などを適宜加え、水捌けを意識してやや高植えに。
土の表面にはヤシ柄と軽石、白い海砂をブレンドした物を化粧砂として使い、マルチングとしての役割もはたしてくれています。
水やり
わが家の地植えバンクシア ペティオラリスの水やりは、基本的に降雨任せにしています。
もともと乾燥を好むオーストラリア西部出身のバンクシアなので、水やりの際は土の乾き具合や葉や株の状態を深く観察して、灌水するかどうか見定めています。
「乾燥を好む=水が要らない」ではないので注意が必要。どちらかというと水は好きな印象で、雨が降った次の日は葉が生き生きとしています。
肥料
バンクシア ペティオラリスの肥料には『両筑プランツショップ』で購入した、リン酸をほとんど含まない「グレヴィレア バンクシア専用肥料」を定期的に与えています。
この肥料はその名の通り「プロテオイド根」をもつバンクシアにも安心して与えることができる配合で作られています。
固形肥料の他に、2価鉄イオン[Fe2+]を供給してくれる『鉄力あくあ』と
植物を超元気にしてくれる活力剤『HB101』を株の様子を観察しながら与えています。
剪定
サイズコントロールを目的とした剪定を行う場合もありますが、わが家のペティオラリスはまだまだその必要もなく、これまで鋏を入れたこともありません。
気になるのは茎がひたすらまっすぐ伸びてきているので、どこかで切って分岐させてあげるのもありなのでは?と最近思い始めています。
成長速度も早く地植えですくすく育つペティオラリス
バンクシアペティオラリスは、日本の環境でも生育旺盛で比較的育てやすく、もしかしたら開花まで見られるかも知れないと淡い期待も膨らみます。
葉の雰囲気もクールでかっこよく、鮮やかな花はロックガーデンの主役になれるポテンシャルを秘めています。
オーストラリア西部出身の這うバンクシアの中では、比較的簡単に手に入れることもできる品種なので、
這うタイプのバンクシアを育ててみたいという方は、是非ペティオラリスからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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