大小合わせてのべ15種類以上のバンクシアを育てているわが家が、日本の環境でも育てやすいバンクシアを紹介します。
今回紹介したいバンクシアは『ヒースバンクシア(バンクシア エリシフォリア)』
その他のバンクシアはこちら



『ヒースバンクシア』の大株を格安でゲット!
ヒースバンクシアは小苗であれば3000円ほどで購入できるものが多いのですが、10号以上の大株ともなると数万円以上するのが一般的。
そんな中、ジョイフル本田の園芸コーナーで特大サイズのヒースバンクシアがまさかの7980円!!!
それがこちら

多少徒長している枝も目立ちますが、それを差し引いてもとてつもない枝数に先が見えないほどの葉の密度。

幹もご覧の通り極太の2本立ち!
何度も言いますが都内や専門店でこのサイズのヒースバンクシアを買おうと思った安くても2〜30000円はすると思います。

恐るべしジョイ本!そして即購入!!


エコノミーポットに根がガチガチに回っていたため、早急にひとまわり大きな素焼き鉢に植え替えしました。



それにしてもすごいボリューム。


ここまでくると少し間引かないことには花が咲かないんじゃないかと不安になるレベル。
冬の様子


真冬のヒースバンクシアの様子。青々しかった葉は寒さで多少黄色く変化しました。
真冬でしたが徒長した枝や脇芽を少し切って整えています。
初夏の様子


秋から春頃まで特に大きな見た目の変化はなかったのですが、気温が上がり季節が夏に変わる頃、一気に伸びて縦にも横にもひと回り大きく成長しました。


購入した当初の頃と比べると下葉はポロポロと落ちてスカスカになりましたが、上の方のボリュームは更に増して枝数も倍以上増量。



ただし残念ながら未だに花芽は未確認!
このサイズでも花芽が確認できないところを見ると、やはり少し間引き剪定が必要なのかもしれません。
『ヒースバンクシア』の特徴


学名 | Banksia ericifolia |
タイプ | ヤマモガシ科 |
原産地 | オーストラリア |
耐寒気温 | -5℃前後 |
開花期 | 5月〜10月 |
日照 | 日向むき |
エリカのようなトゲトゲした葉を持つことからヒースバンクシア(Heath Banksia)という英名があるバンクシア・エリシフォリア(Banksia ericifolia)


ただし葉は柔らかく、見た目ほど刺々しくはありません。1年中青々としていて、花がついていない時期でもお庭を明るくしてくれる存在です。
ヒースバンクシアは赤、もしくは黄色の花を咲かせ、どちらの場合も30cmの長さまで成長します。



わが家のバンクシアは未だ未開花株なので残念ながら開花の写真がありません
樹高は割と高く、日本の環境でも5メートルほどに成長し、幅も2メートルにまで広がります。
バンクシアを育てる上で押さえておきたいのが「プロテオイド根」の存在。
プロテオイド根
バンクシアには「プロテオイド根」と呼ばれる独特な根の構造をしています。
根が塊になっていることからクラスター根とも呼ばれ、リン酸を多く摂取する役割を担っています。
この根のおかげで多くのバンクシアは栄養の乏しい砂地や痩せ地に自生することができています。



逆に肥えた地だとリン酸過多で調子を崩して枯れてしまうリスクが!
『ヒースバンクシア』を実際に購入して育てる


『ヒースバンクシア』の値段の相場と購入方法
ヒースバンクシアは日本の環境でも育てやすく繁殖も容易とあって、数あるバンクシアの中でも比較的手に入れやすい品種です。
一般的に手に入れる方法としては、直接園芸店に足を運ぶ、もしくは楽天などのオンライショップを利用するなど。
近年ではフリマアプリなどでも多く取引されています。
価格の相場は5号ポットサイズで2000円台から。小さいポットサイズのものであれば1000円ほどで購入できる場合が多いです。


『ヒースバンクシア』の置き場所
日当たりと風通しがいい場所に置くのが好ましい品種です。
ヒースバンクシアは日本の環境でも育てやすいバンクシアで暖地であれば十分地植えも可能。
庭に植えて大きく育てたいところですが、ヒースバンクシアは高木なので狭い庭のわが家では泣く泣く鉢植えでの管理一択になります。
ヒースバンクシアは暑さに強く、湿度にもそれなりに強いため、わが家ではよく日の当たる(西日も当たる)屋外で管理しています。
『ヒースバンクシア』の水やり
鉢植え管理のわが家では、春と秋は2〜3日に1回程度
冬は1週間に1、2回程度
夏は毎日あげてもいいのですが、蒸れも怖いので土の表面が乾燥してされに指で軽く掘ってそこで土が乾いていたらあげるようにしています。



体感で言うと2日に1回、もしくは朝あげたら次の日の夕方にあげるくらいかな
『ヒースバンクシア』の用土
バンクシアは酸性用土を好むものが多いのですが、ヒースバンクシアはpHについてはそれほど気にする必要はありません。
わが家では水はけと水もち両方を意識した配合にしています。
基本的には鹿沼土ベースで、硬質赤玉土、軽石、パーライト、ピートモスを加えたものを使用。
『ヒースバンクシア』の肥料


ヒースバンクシアの肥料には『両筑プランツショップ』にて購入した、リン酸をほとんど含まない「グレヴィレア バンクシア専用肥料」を与えています。
この肥料はその名の通り「プロテオイド根」をもつバンクシアにも安心して与えることができる配合で作られています。
『ヒースバンクシア』の病害虫
プロテオイド根をもつ植物なので、コガネムシやヨトウ虫など根に直接危害を加える害虫は総じて怖いです。
わが家では、コガネ虫の幼虫やアブラムシ対策で定期的なオルトラン散布で予防しています。


『ヒースバンクシア』の剪定


他のバンクシア同様ヒースバンクシアも剪定することで枝数が増え、幹も太くなるため樹形を整えたり強風に強くなるというメリットがあります。


その他にも剪定は開花を促進したり、風通しをよくしたりと様々なメリットがあるため、ぜひ積極的に行っていきたいところ。
『ヒースバンクシア』の夏対策
わが家ではヒースバンクシアを鉢植えで屋外管理。大きくて重たいので雨くらいでは基本動かしません。
西日にも強いヒースバンクシアなのでわが家ではこれといった夏対策もしておらず、
強いて言えば蒸れないよう水はけの良い土壌に通気性のいい素焼き鉢を合わせて、水は土の表面が乾いた事を確認して夕方、もしくはかなり早朝に与えるようにしています。
『ヒースバンクシア』の冬対策
大株であれば-5度まで耐えるというヒースバンクシアなので暖地であれば外で冬越し可能です。
霜対策で株もとにマルチングしてあげるとなお安心。


この程度の雪であれば葉も傷むことなく特に対策を必要としませんが、


ここまで積もると雪の重さで枝が折れることがあるため、枝を軽く揺らして雪降ろしをしました。


寒波襲来時や強い寒風が吹き荒れる夜間は不織布のカバーをかけて株全体を寒風からガードしました。
『ヒースバンクシア』は日本の環境でもよく育つ!


東西合わせて15種類以上のバンクシアを育ててきた筆者ですが、ヒースバンクシアは特に日本の環境下で育てやすいと感じています。
寒冷地や豪雪地帯を除く広い範囲で地植え可能な高い耐寒性に加え、西日にも耐えるほど暑さにも強い品種です。
葉はよく茂り、鮮やかなオレンジや赤色の花は最大30cmとバンクシアの中でも特大級!
横にも広がる高木なので大きく育つととても目立つので、シンボルツリーとして活躍します。
バンクシアをシンボルツリーにしたいと考えている方、ヒースバンクシアを候補に入れてみてはいかがでしょうか☆
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