今回紹介したいオージープランツは『ダーウィニア シトリオドーラ』
わが家では見た目と性質の異なる3種類のダーウィニアを育てており、その内の一つ、シトリオドーラはとても心地の良い香りの花を咲かせるとても美しい品種。
日本に流通するダーウィニアの中では比較的育てやすく、環境が合えば地植えで育てることも叶います。
そんなシトリオドーラを実際に育ててみて、これまでの成長記録を振り返り記事にまとめてみました
この記事では、『ダーウィニア ダーウィニア シトリオドーラ』特徴と成長記録を紹介しています。
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ダーウィニア シトリオドーラの成長記録
夏の終わりに葉がスカスカの傷んだ株を見切り品コーナーから救出したのがシトリオドーラとの出会いです。
夏も雨晒しだった様子で、他に陳列されていたプロテアやらセルリアなんかが容赦なく枯れてるような過酷な環境下に置かれていたシトリオドーラ
この中で生き残っている株なので、しっかり養生して復活させてあげられたらかなり期待が持てそうと購入しました。
秋から冬にかけて灌水の際に活力剤を与え、水捌けのいい土に植え替え軒下にてしっかり管理。
その甲斐あってか冬を迎える前には葉のボリュームと艶が戻ってきました。
養生後、葉のボリュームが戻ってきた様子
体力もついたのか、冬を前にして水もよく吸う様子。これなら冬越しも問題なさそうです。
冬の間も軒下管理を続けて、土の表面が乾けば灌水。この頃には活力剤は止めて灌水のみで様子を見ました。
葉は赤く紅葉して寒そうな様子ではありましたが、軒下ノーガードにて弱ることなく越冬。
初夏に向けて花芽をつけてくれるかどうか、観察が続きます。
ダーウィニア シトリオドーラの特徴と育て方
学名 | Darwinia citriodora ‘Seaspray’ |
タイプ | フトモモ科の耐寒性常緑低木 |
樹高 | 約1m |
葉張り | 約50cm |
開花期 | 5月上旬~初夏 |
日照 | 日向〜半日陰 |
ダーウィニアは約70種確認されているオーストラリア原産の低木で、大部分は西オーストラリア州の南部で見られます。
日本でも数種類のダーウィニアが流通しており、中でもシトリオドーラはコーラル〜オレンジの花とシルバーリーフの葉のコントラストが美しく、その独特な花の形とアロマティックな香りで人気の高い品種です。
開花イメージ
フレグランスプランツとして知られる花は、心地の良い甘い香りで、葉からはレモングラスのようなさっぱりとした2種類の香りが楽しめます。
ユーカリと同じフトモモ科と聞くと樹勢が強いイメージが湧きますが、成長はやや緩やかで、樹高も高さ幅ともに1mほどなのでコンパクトにまとまるのが特徴。
ただし、花後に剪定しないとダラダラと伸びっぱなしのまとまらない樹形になってしまうため、美しいフォルムを保つには定期的な剪定が欠かせません。
育てる環境
わが家の栽培環境は、千葉県の比較的温暖な地域で、夏の最高気温は38度、冬の最低気温は-3度ほど(年に1〜2回あるかないか)の環境で、北風の当たらない南向きの庭、もしくは軒下にて育てています。
ダーウィニア シトリオドーラは日本に流通する他のダーウィニアよりも比較的丈夫で育てやすい印象を受けます。
育てる環境としては、排水性の良い土と鉢、風通しの良い場所に置き、乾きはじめたら灌水。
冬は寒風を避けたいところですが、多少の霜なら耐えます。
心配であれば株元にマルチング材を敷き、鉢カバーをつけて寒風から根を保護してあげると春からの生育が良いです。
やはり夏の湿度が苦手なので、できれば涼しい環境で育ててあげられるとベストですが、環境さえ合えば地植えで育てることもできる品種なのでそこまで気難しく考える必要もなさそうです。
用土
ダーウィニア シトリオドーラの用土には、普段バンクシアやグレビレアの土として使っているオリジナル配合の培養土を使っています。
配合内容は、硬質鹿沼土小粒と硬質赤玉土小粒をベースに、軽石と腐葉土のミックス+その時家にあるもの(パーライト、日向土、ベラボン等の内のどれか1種)と、かなり水捌け重視の配合です。
自分で配合するのが面倒な場合は、四国ガーデンさんの『ネイティブプランツ専用培養土』がおすすめ。
四国ガーデンさんのオリジナル用土は水捌けに優れており、オージープランツ全般に安心して使えます。
水やり
開花期は水をよく吸うので、土を乾かし切ることなくたっぷりと灌水。
開花が終わる夏頃は切り戻しの影響もあるためか、一旦動きが落ち着くため灌水も土の様子を見極めながら与えます。
夏の蒸れに弱いのはダーウィニア全般に言えるので、夏場は特にメリハリの効いた灌水がベターです。
肥料
ダーウィニア シトリオドーラの肥料には『両筑プランツショップ』で購入した、リン酸をほとんど含まない「グレヴィレア バンクシア専用肥料」を定期的に与えています。
固形肥料の他に、2価鉄イオン[Fe2+]を供給してくれる『鉄力あくあ』と
植物を超元気にしてくれる活力剤『HB101』を株の様子を観察しながら与えています。
剪定
花後に株全体の1/3〜2/3ほど(葉が残る位置)ガッツリ切り戻しています。
花が終わる初夏から秋にかけて新芽が伸びて、成長が早くあっという間にモサモサになるため、
コンパクトなサイズ感で栽培を楽しみたい場合には、伸びた枝を整えるこまめな摘心と花後の剪定は欠かせません。
切り戻し時期が遅いと翌年の花付きに影響するため、遅くとも夏前には切っておきたいです。
『ダーウィニア シトリオドーラ』を育てた感想
ダーウィニアの中でも比較的育てやすく、オージープランツの中では東オーストラリア出身のものと比べても何ら遜色のない印象です。
わが家は鉢植えで管理していますが、コンパクトにまとまるダーウィニアのようなプランツは植栽でとても重宝します。
バンクシアやアカシアの足元に植えてアクセントにもなりますし、このフレグランスな香りをお庭で楽しめたら素敵ですよね。
他のダーウィニア同様、日本での流通シーズンは春限定と限られているため、見かけた時が買い時です。
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