今回紹介したいバンクシアは『バンクシア スペシオーサ』
スペシオーサは切り花やドライフラワーとして日本でも定番のバンクシアの一つで、飾れば1輪でも様になる、とても魅力的なオーストラリア西部出身の品種です。
派手なバンクシアの俗名を持つに相応しく、存在感のある花と葉のシルエットが魅力。
西オーストラリア出身のバンクシアなので、栽培難易度は高めですが、
他の西勢に比べるとスペシオーサは成長が早く、今のところ順調に育っている様子です。
この記事では、『バンクシアスペシオーサ』の特徴とわが家の管理方法、成長記録を紹介しています。
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バンクシアスペシオーサの成長記録
お迎え当時の様子
秋の終わり頃に四国ガーデンさんにて可愛らしい小苗のスペシオーサを購入。
確かコアラ祭りなるイベントの真っ只中で、この他にも主にオーストラリア西部出身のバンクシアたちをいくつかお迎えしました。
届いた苗は鉛筆ほどにも満たない細い幹で、全体的に頼りない印象でしたが、
長い葉が規則正しく展開している様はしっかりスペシオーサの特徴が出ており、惚れ惚れ魅入ってしまいました。
下葉に傷みもなく、ハリ艶のいい様子からも健康な株だということが伺えます。
葉の表面には産毛が覆っており、湿度が高いと葉の側面が内側にクルッと丸まったり、葉が途中でグネグネと折れ曲がったりします。
小さい前でしたが、動きのある成長点もいくつか確認できました。
特に頭頂部の芽の勢いが強く、これから冬へ向かう季節でもお構いなしにスクスクと伸びはじめ、あっという間に倍ほどの長さに成長。
枝数を増やしたかったのもあり、試しにこれを切ってみました。
剪定後の様子
剪定後、成長の勢いが衰えることなく側芽が2本あがってきました。
欲を言えば3本欲しかったところですが、今後花を咲かせる事を目標にするなら分散は少ない方が都合良しですよね。
しばらくは追加の鋏はいれず、2本立ちのまま育てていこうと思います。
剪定から半年後の様子
剪定から半年後、季節はスペシオーサをお迎えして初めて経験する夏。
あれからさらに成長し、見違えるほど背丈が伸びましたが、相変わらず幹は細くて頼りない印象のまま。
これじゃあいくら背丈ばっかり伸びても、あの大きな花を支える為の幹の太さが足りません。
少しでも幹の成長に貢献できればと、鉢のサイズも5号から6号に増してます。
太い幹を作るにはやはり剪定が必須なのでしょうか。
ここまで伸びるともうどこを切っていいのやら判断も難しくなりますね。
とにかく成長が早く、細長い葉は隣の植物に当たって絡むので、置く場所に困るのも悩みです。
個人的に隣り合う植物の葉が当たるのがどうしても許せないタチなもので、これが地味にプチストレス。
一度どこかでガッツリ切り戻すべきなのか、いっそ地植えしてみやりして?
こればっかりは実体験してみないことには情報が少なすぎて判断が難しいポイントです。
ひとまずスペシオーサは今もスクスクと成長を続けており、今のところは育てやすい品種だと感じています。
バンクシアスペシオーサの苗は、『四国ガーデン』さんのネットショップで定期的に販売されています。
バンクシアスペシオーサの特徴とわが家の管理方法
学名 | Banksia speciosa |
タイプ | ヤマモガシ科 |
原産地 | オーストラリア州南西部 |
耐寒気温 | -5℃前後 |
開花期 | ー |
日照 | 日向むき |
バンクシアスペシオーサは 、オーストラリア西部出身のヤマモガシ科の植物で、高さ4メートルほどに成長する低木です。
スペシオーサはラテン語で「派手な」を意味する通り、
細長い線形の葉は長さ45cmにも達し、直径15cmほどのクリーム色から淡黄色のツートンの花と相まって、この派手なバンクシアは遠くからでもとてもよく目立ちます。
お花の参考イメージ
バンクシアスペシオーサはその魅力的な花のため、切り花やドライフラワーの花材として、日本でも多く流通しています。
昨今のオージープランツブームもあり、苗の流通も見かけるようになりましたが、オーストラリア東部出身のバンクシアと比較するとその頻度は少なめです。
育てる環境
わが家の栽培環境は、千葉県の比較的温暖な地域で、夏の最高気温は38度、冬の最低気温は-3度ほど(年に1〜2回あるかないか)の環境で、北風の当たらない南向きの庭、もしくは軒下にて育てています。
バンクシアスペシオーサは①水はけの良い砂質土壌、②乾燥した夏の気候、そして③日当たりの良い場所、これらの条件が揃えば、丈夫で成長の早い植物だとされています。
日本では圧倒的に②が実現不可能なので、暑くてジメジメする夏はできるだけ涼しい環境を整えてあげることがスペシオーサ栽培のコツ。
わが家では、バンクシアスペシオーサを軒下で管理して、夏は常にサーキュレーターをフル稼働で回しています。
水やりは鉢を持ち上げて軽くなったタイミングで、暑い時間帯に水分が残りすぎない量を意識して灌水しています。
特にこの品種は根腐れをおこしやすいため、水はけの良い土に植え、夏の間はできるだけ水を控えてあげるといいです。
また、小苗のうちは寒風と霜にも注意が必要なので、寒い冬の時期は株もとをヤシ柄などでマルチングして、ひと回り大きなルーツポーチを鉢に被せて防寒対策としています。
用土
5号ポットで迎えたバンクシアスペシオーサの土には【四国ガーデンオリジナル】ネイティブプランツ専用培養土が使われていました。
現地の育て方を調べてみても、「水はけの良い砂質の土壌で最もよく育ちます」と書かれているように、四国ガーデンさんの土も水捌けに優れており、東西問わずどのバンクシアにも使えます。
もちろんバンクシア意外のオージープランツにも◎
水やり
バンクシアスペシオーサの水やりは、季節によって少し異なり、成長期の春〜秋は土の表面が乾き切る前のタイミング、もしくは鉢を持ち上げてみて少し軽くなったと感じたタイミングで与えています。
日当たりと風通しの良い場所で管理しているのもありますが、成長期のスペシオーサは水を欲しがりよく乾きます。
根腐れも怖いので、夏場は特に土の様子をこまめに観察しながら、灌水するようにしています。
肥料
バンクシアスペシオーサの肥料には『両筑プランツショップ』で購入した、リン酸をほとんど含まない「グレヴィレア バンクシア専用肥料」を定期的に与えています。
この肥料はその名の通り「プロテオイド根」をもつバンクシアにも安心して与えることができる配合で作られています。
固形肥料の他に、2価鉄イオン[Fe2+]を供給してくれる『鉄力あくあ』と
植物を超元気にしてくれる活力剤『HB101』を株の様子を観察しながら与えています。
剪定
とにかく成長が早く、特に上に上に伸びる為、ほっとくとあっという間にひょろ長になります。
そのまま1本立ちで育てたら花芽まで最短距離なのかも知れませんが、あまりにも頼りない立ち姿だったもので思い切って半分に切ってみました。
するとすぐに側芽が伸びて、1本立ちの株から2本立ちの株にボリュームアップ。
通常現地では花後に切り戻したりサイズコントロールのための剪定は行われるようですが、流石にこのサイズの小苗に鋏を入れるのは勇気が入りますし、多少リスキーではあります。
切るにしても時期を見定めて、真夏と真冬を避けて行うのがベターです。
成長が早いのでとても育て甲斐のある西バンクシア
バンクシアスペシオーサはわが家で他に育てているオーストラリア西部出身のバンクシアと比べても成長が早く、とても育て甲斐のある品種だと感じます。
冬も夏も軒下管理ではありますが、調子を崩すことなく成長を続けており、
水はけのいい土と鉢で管理してあげれば、水やりもそこまでシビアな調整は必要ない印象です。
まだまだこの先どうなるか予想のつかないサイズの苗ですが、花を咲かせる事をひとまずの目標として育ててまいります。
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